ディスクシステム資料



◆バージョン異例のメトロイド with 海外版のカセット


いちゲームのバージョンのみを大々的に(?)取り上げるなんて またマニアックな話なんですが、そもそも 当Webサイトの始まりは書き換え版とパッケージ版との違いや 再販によるバージョン違いなどを調べること だったので、ある意味ド真ん中。

一部のディスクシステムのゲームには、 一部のファミコンカセット同様にバージョン違いのものが存在しています。
カセットのほうはバージョンナンバーが必ずしもどこかに記載されているとは限らず、バージョンの特定は難しい場合があるのですが、 ディスクカードの場合はプロパティにあたる「ボリュームラベル」という箇所にハッキリとバージョンナンバーが記載されています。
 さらに細かいことを挙げると、細部の微修正程度の場合は ゲームバージョンの値は変化せず、デバッグバージョンという個所だけがこっそり変わるゲームもあります。 ゲームバージョンを小数点第一位、デバッグバージョンを小数点第二位とし、これの組み合わせでバージョン表記としています。 例えばゲームバージョンが1、デバッグバージョンが3なら、そのソフトのバージョンは v1.13 となります。 が、細かいことなので今回はとりあえず置いといて。

ディスクカードの各ソフトのバージョンは、初期版がver1.0、修正版がv1.1。その後さらに修正がある場合はv1.2…と続くわけですが、 これに当てはまらないと思われる唯一のソフトが、メトロイド

どうも初回生産分より v1.1 (正確にはv1.11) のようなのです。

私が持つメトロイドのディスクカードで一番古いものは、発売5日前に生産されたディスク。
任天堂製のゲームソフトにしては生産日に余裕がありますが、残念ながらこの時点で既にv1.1です。
これよりも古いものはちょっと難しそう。

発売日直前 [※1] とはいえ発売前からv1.1なわけなので、
現段階では販売されたのは最初からv1.1と現時点では結論付けています。

  ※1…もっと古い日付の生産ディスクも存在していそうに思えますが
     任天堂のソフトの場合、発売日直前に生産を開始するものも珍しくないので
     このメトロイドも同じと思われます。 [※2]
     そもそもメトロイドは 発売日が近づいてもほとんど出来ていなかったようですし。


     ※2…例外?としては、パルテナの鏡。
       発売2日前に製造されたディスクがv1.0、そして発売前日に製造されたディスクがv1.1でした。
       残念ながら、メトロイドはこれに当てはまらないようです。発売5日前でもv1.1だったし。
        …もしかして、もっと古いものがあるのかな。


      …v1.0、存在していて欲しいなあ。


★ディスクシステム版のメトロイドのバージョン

そんなv1.1から始まったと思われるメトロイド。
そして修正バージョンは、v1.2とv1.3が製造されています。


こちらは所持ディスクのバージョンと製造日をまとめたリストです。
  ディスクカード製造日ですが、これはあくまで手元にあるディスクを製造した日付です。 これで全部というわけではなく、他の日にも製造されているとは思います。
  とりあえず生産状況の参考になるかもと思い、製造日は判るものを全部記載。

  一方赤字のディスクライター書換日は、所持しているディスクカードのうち、最大と最小の日を記載しています。
    例えばv1.3の場合、1987.6.1に書き換えたディスク、1992.2.27のディスク、1997.12.25のディスクなどを持っていますが、
    全部は記載せずこのうち最大と最小の日を記載。
    任天堂側の製造日ではなくユーザー側が任意にお店で書き換えた日のため、 各バージョンの最初の日と最後の日のデータだけあればいいかな、と思ってのことです。
  そういうわけなので、お店や任天堂支社ではこの日の間だけ該当バージョンの書き換えが行われていたというわけではなく、 実際にはもっと範囲が広いと思われます。
  例えばv1.11の書き換えはパッケージ版と同じ発売日の1986年8月6日より行われています。



上のリストを見ていて興味深いのは、 v1.2のパッケージ版が発売された後も、v1.1の書き換えが継続されていたということ。

パッケージ版v1.2の発売と、お店にディスクライター用のv1.2が届くまでにはタイムラグがあったようです。
(もっとも私はv1.2の書き換え版は見たことがありません。v1.2の書き換え版は存在せず、いきなりv1.3になったのかもしれません)

そしてv1.3は、パッケージ版が1986年の10月に製造されているのを確認していますが、
10年以上後の1997年での書き換えデータもそのままなので、 このv1.3が最終バージョンとみて間違いないでしょう。




なおバージョンについては機会があれば今後も継続して調べていくつもりです。
 ・v1.0 はホントに存在しない?
 ・v1.2 の書き換え版はどうなんでしょ。あるのかな?
 ・v1.3 の書き換えはいつ頃から始まった?パッケージ版の発売と同時?



★海外版メトロイドのバージョン

せっかくだし、海を越えた向こうのメトロイドもバージョン違いを見てみます。

海外ではディスクシステムが発売されていないため、 メトロイドはカセット(NESカートリッジ)で発売されています。



この海外版ですが、区別できそうな表記がないディスクシステム版と異なり、 ハッキリとバージョンが明記されています!

(それぞれ画像クリックで拡大)

こちらはメトロイドの北米版です。

左は初期版、右は修正版。
 (※ この他、ラベルデザインがまったく異なる廉価版カセットも存在しています)

カセットの裏を見てみると、左はバージョン表記なし。無印。 右はバージョン表記「Rev.A」(「修正版1」の意味)あり。

そのほか、表のラベルにも文字の有無の違いがあります。
また裏側から見える、カセットを組み合わせているネジ(丸い穴の部分)の数も違います。バージョン無印は5つ、Rev.Aのほうは3つ。



さらにカセットの下から基盤を覗くと、金属端子の数も違います。


(画像クリックで拡大)
写真では分かりにくいのですが、Rev.Aのほうは中央あたりに金属端子がありません


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目立つ違いがあることが分ったところで、中身も比べてみましょうか。

無印版とRevA版とを解析してみます。

以下は「パソファミ」でそれぞれをdump(PCへのデータ吸い出し)した結果です。


…………
………
……

なんですと!?


まったく同じ!!



どうもこちらの Rev.A というのは、カセットの下から見たときの端子の数の違いから考えるに
カセットに採用されているプリント基盤の構造(回路?)が変更されただけのようで、 中身のゲームプログラム自体はまったく一緒のようです。


というわけで、USA版の場合、ラベルと基盤構造に違いはあっても ゲームそのものにバージョン違いは無し。


  ラベルなどに表記が無く見た目の区別がつかないものの、修正版となるバージョン違いが存在するディスクシステム版。

  ラベルにバージョン表記があるものの、ゲームの中身自体は同じままのNESカセット版。


…逆にしてよ。


なお北米版のNESカセットには、Rev.A しか存在していないと思われるソフトが多く存在している印象。無印バージョンそのものが無いもの多し
もしかするとこのバージョン表記、ソフトの中身や基盤の種類なんかじゃなく、 単に裏の注意書きそのものの訂正前/訂正後を示しているだけなのかもしれません。


★海外版メトロイドの廉価版


ついでに。

北米版メトロイドは、上の二つのほか、ラベルのデザインそのものが異なるカセットも存在します。
(※このラベル違いのソフトは手元にないので、海外のショッピングサイトの画像を流用しています。)




そして下はこのカセットのパッケージ画像ウラ側。
(画像クリックで拡大)

画像をみると、 箱の上部に大きく「クラシックシリーズ」。そして一番下には見えにくいけれど「1992年」とあります。
なので恐らく、こちらは廉価版なのでしょう。





★NESカセットをファミコンで遊ぶには



おまけ。


NESカセットはファミコンカセットと形状が異なるので、ファミコンに差し込むには変換器(アダプター)が必要です。





北米版のメトロイドを NES→FCアダプター経由でツインファミコンに差したものです。



…アダプターが折れてしまわないかと心配です。

いや大丈夫なんですけどね。 ただ、細い板(むき出しの基盤)でデカいカセットを支えているという絵面がですね…。

しかもこの NES To FC AdaptorNESカセット側の差込口がかなり硬いです。
その分、カセットをシッカリ支えているとも言えますが。 少なくともスッポ抜けるなんて心配だけは無用です。

…これを使うときレトロフリークを思い浮かべてしまいます。乱暴にカセットを抜き差ししたら金属端子ごと剥がれて壊れそうで怖いです。
接点復活剤や潤滑油などをまぶして、少しでも滑りを良くしたほうが安全そうです。






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