ディスクシステム資料



◆FDS Study v0.8f (Official Version)


ディスクカードイメージのチェックや管理に便利なソフト "FDS Study"。
ディスクシステム30周年を記念して、 作者のena様に新バージョンを作っていただきました!

ご自身でディスクカードの吸い出し・管理を行っている方、ぜひどうぞ!


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FDS Study v0.8f
[Official Version] (2016.7.28)

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[※差替用の非公式版データベースファイル] (2024.6.20)
 Unofficial Database ver. 1.1M
(Japanese / English)


Unofficial Databaseの内容
 ・日本語のデータベースへのデータの追加や修正
 ・英語版のデータベースを新たに追加作成

英語版のデータベースは、ファイル名が英数字じゃないとスッキリしない、
というオールドPCユーザー向けのものです。私とか。
…さすがに旧PCのようなファイル名8文字以内とかじゃないですが。むしろ長い…


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◆ディスクカードの仕様にまつわる、ついでのお話。

ディスクカードはクイックディスクという簡易的なフロッピーディスクがベースとなっている磁気媒体であるためか、 当時からコピー(ダビング)されやすいという欠点を持ち合わせていました。
このため、30年以上経った現在でも少なくない数のコピーディスクが出回っているようです。

コピーディスクは純正ではない偽物ディスクカードを使用しているものと、 本物のディスクカードの中身を入れ替えたものとが存在しています。

偽物カードは見た目が異なるためすぐ判ります。 カードの色が黒だったり、形状が少し違っていたり。
判りにくいものでは、カード下部の「NINTENDO」の刻印が少し異なっているものもあります。 よく見れば、存在しないアルファベットになっていたり。

問題は本物のディスクカードを用いたコピー品。 ゲームを遊ぶ分には問題ないため、そのままでは判別ができません。


じゃ、どうやって見分けるのでしょ?


偽物のディスクは、ディスクカードのデータをPCへ吸い出し (DUMP/リッピング) て、 このページで取り上げたFDS Studyや ROMチェッカー 等のソフトを用いることで判別が可能な場合があります。 そもそもPCへ吸い出す作業が大変ですが…

これらのソフトでボリュームラベルとよばれる部分が確認できます。 これはPCのファイルでいうところの「プロパティ」にあたり、メーカーやゲームID、製造年月日などの出自に関する情報が記録されています。
コピー品によっては場合、ここの製造年月日や書換日、ディスクライターID、デバッグバージョンなど ゲームの動作と関わりが無い部分が省略されています。

ここが本来ありえない表示になっていればコピーディスク確定。



もっともボリュームラベルも含めて丸ごとコピーできる機材もあったようです。 さすがにそうなるとこの方法では判別できません…。




↓ FDS Study ではないですが、せっかくなので有名?な簡易チェックツールのことについて。
チェックツール用データベース「No-Intro」はディスクシステムのソフトには対応しているとは言いがたい…

(↑画像クリックで拡大)
オセロ2枚をFDS Studyでチェックした時の内容。画面上では左右ともにまったく
同じですが、ディスク全体のCRC32の値をチェックすると一致しません。
これは上の画面には表示されていない固有IDなどの内容が異なるためです。
手持ちのROMイメージファイル(ソフト)が正常に吸い出し(ダンプ/リッピング)できているかを 判別・リネームしてくれるソフト用のデータベースファイル(DATファイル)を配布している、 大手プロジェクト「DAT O MATIC」のNo-Introシリーズ。
数の多いファミコンやゲームボーイなどのファイル名をまとめて名付ける (リネーム) ことができるので大変便利です。

No-Introのデータベースはカセット (ロムカートリッジ) のソフトがメインですが、
実はディスクシステム(FDS形式用)のDATファイルも存在しています。

しかし、要注意!

 NO-INTROで配布されているディスクシステム用のDATファイルは、
 自分でリッピング(DUMP/吸い出し)したゲームには使用できません。


ディスクカードをROMイメージ化(吸い出し)する場合、一般的なロムカセットのソフトとは異なり、 ゲームの部分だけでなく、製造年月日等のボリュームラベル (PCでいうプロパティ部分) や ユーザーごとに異なるであろうセーブデータファイルをすべて1ファイル化された形で作成されます。

そして No-Introでチェックされるデータベースは、ゲームの本体部分だけでなく、 ボリュームラベルにある製造年月日やディスクライターのID・書換日、 そしてセーブファイルやさらにはカード固有のID (シリアルナンバー) らしきものを含む、 すべてのデータをひとまとめにした、ファイル丸ごとのCRC32の値です。

つまり、セーブデータや各カード固有のID (らしきもの) など、 ディスクカードごとにすべて異なる内容までがNo-Introが指定した内容と同じものにならないとダメ ということになります。

セーブデータやディスクカードの一枚一枚に存在する固有ID (と思われるもの) が
他人のデータベース (=No-Intro) と一致することなどありません、 ダウンロードしたROMファイルやそこから作られたコピーディスクでもない限り…。


といわけで。
NO-INTRO のDATデータは、ディスクカードのファイル構造の仕様上、自分で吸い出したディスクには使えません。
そして今後もこの仕組み上、対応するのはまず不可能でしょう。
惜しい。もったいない。

それにしても固有IDのような部分、何のためにあったのでしょ。コピー判別のため? …青ディスクなら、コピーの判別には意味があったかもしれませんね。
名前や住所が違うのにディスクカードIDが一致する参加者がいる場合、どちらかがコピーディスクで参加している。…という判断に。