インターネットがまだ無い時代、全国のプレイヤーとスコアを競うことができるという
画期的な取り組みがディスクシステムで行われました。
当時ファミコンディスクトーナメントという大会が開催されており、
シャッター付の青いディスクカードを一部の百貨店などに設置されていた
ディスクファックスという機械に持っていき、
スコアを任天堂へ送信することで大会へ参加。
そして見事入賞すると景品がもらえたようです。
ディスクファックス対応のソフトは全5本。
このうち、第2回トーナメントの対象ゲームであるゴルフUSコースは
大会に応募さえすれば、
たとえ入賞できなくても隠しキャラである女子ゴルファーで遊べるようになるという、
参加賞付きのゲームでした。
女子ゴルファー出現の条件は…
1.ディスクファックスのトーナメントに応募済み。
2.スコアが320を切っている。
※ただし応募時に320である必要はなく、応募後にスコアを更新して条件を達成してもOK。
以上の条件を揃えると、
タイトル画面のプレイ人数の選択時に、Aボタン+STARTボタンでゲームを開始することで
プレイヤーがマリオから女性の姿のゴルファーに変化します。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
なお、ゴルフUSコースの景品のひとつであった『
GOLFスペシャルコース
』でも、スコアが320を切れば同様のコマンド入力で女性姿のゴルファーが使用可能になります。
こちらはディスクファックスに応募するという条件は要りません。
(スペシャルコースの大会は無いから応募のしようがないんですけどね)
| |
ゴルフUSコースの店頭チラシより
参加後の個人情報は変更不可。引っ越し後に再応募したいときは…
再度ディスクライターでこのソフトを上書き購入してください、とのことでした。500円。
もちろんそれまでのプレイデータも無くなるので、全部最初からやり直し。
ディスクカード内に記録されるサービスデータは応募時期により内容が変化。途中経過の順位発表に続き、右図のようなヒントも教えてくれます。
上は通常のゴルファー、マリオ。下は隠しキャラクターの女子ゴルファー。
外見だけの違いであり能力は同じと思われます。
ちなみにこのゲーム、スイングスピードは最初は3までしか選べませんが、スコアが500を切ると4、
300を切ると5が選べるようになるそうです。Youtubeでコメントしていただいた三浦さん、ありがとうございます。
ゴルフUSコースの売り上げはパッケージと書換を含め、
1989年時点で約56万枚 (『DISK WRITER 書き換えゲーム全カタログ』より)。
うち大会参加者は77820人(※)だったようなので、中古でソフトを探せば13枚に1枚くらいの割合で
ディスクファックス応募済みのディスクカードが見つかることになります、…理屈上は。
(※…大会終了後に大会応募者へ配布されたランキングカードに参加者数が記載されていました)
|
---|