ディスクシステム資料



◆発売中止になったソフト


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PALPS (パルプス)
1986年、任天堂。
ゲームをプログラムできるソフト。
岩崎技研工業が開発したPALPSというプログラミング手法を採用。 ファミリーベーシックよりも多彩なプログラムが可能で、 スーパーマリオや魔界村などの複雑な敵キャラの動きもプログラムできるのだそう。
プログラム手法もベーシックとは異なり、アルファベットのプログラミング言語を直接書いていくのではなく、 各コマンドが記載されたパネルブロックを組み合わせてプログラムを構築する、という 感覚的に判りやすい (たぶん) ものでした。

これ、私個人的にはぜひ発売してほしかったです。 ファミリーベーシックよりも出来ることが多く、さらに記録可能な容量が大きいディスクカードなら ベーシックよりも満足できそうなモノが作れたことでしょう…!!
ゲーム誌『ファミマガ』『マル勝』では早々に発売予定表から名前が消えてしまいましたが、 それでも『ファミ通』では1988年初頭あたりまで名前が掲載されていました。

 余談ですが、岩崎技研工業の社員が独立して立ち上げた会社が、ニンテンドーのパートナーたるインテリジェントシステムズです。


(ファミリーコンピュータMagazineより)


五目ならべ
1988年10月予定、任天堂。
1983年にカセットで発売されたソフトの移植。タイトル画面を見ると発売年に1988年が追加され、会社名がアルファベットに。 また文字の形状も一部変更されています。 ゲームルールはカセットと同じく連珠が採用されています。

実は任天堂にディスクシステム版の原盤であるマスターディスクカードが存在していたことから ゲームは完成していたと思われるのですが……なぜ発売されなかったのでしょうね。 採算が取れないと判断されたのかも?

ディスク版は文字が細い!


バルーンファイト
1988年10月予定、任天堂。
1984年にカセットで発売されたソフトの移植作。上の五目ならべとは反対にこちらは見た目からはカセットからの変更点は確認できず。

やはりこちらもマスターディスクが存在していたことからゲームは完成していたと思われます。 それでも発売されなかった理由は……
この年、これに先駆けて同じくカセットからドンキーコングとそのJr.が書換専用タイトルとして移植・発売されたものの、 そちらの販売が振るわなかったのかもしれません。もしそれが理由なら、同ソフトの二の舞になるのを避けるため…?

カセット版との差異はなさそう


聖剣伝説
1987年、DOG。
初登場時のタイトルは「エクスカリバー(仮称)」。後に「聖剣伝説」に変更されました。

最初の発表では、中世のヨーロッパを舞台にした3部構成のRPGで、この第1弾では 主人公が大男を倒すため、聖剣エクスカリバーを引き抜き、騎士になって最後はその男を従わせる、というストーリーでした。

その後、ゲームは全5部構成に拡大。そのうちまずは1987年4月下旬から年末にかけて、第3部までが発売される予定とされました。

ストーリーも変化。
舞台は中世風のバードス島。この島を支配する魔人バルガスを討伐するため、 島の地下迷宮を攻略して聖剣エクスカリバーを探す、というものに。

ゲームシステムは、パーティ製のRPGで仲間は20人。 各キャラには個性を持たせており、AI操作により独自の行動を取るという画期的な仕組みです。 また主人公に対する忠誠心などがあり、これによりパーティに加わったり裏切ったり。

ほか、酒場の扉を開けるときはコントローラーIIのマイクをノックする、というマイクを使った仕掛けも用意されました。

第一弾の当作品の店頭パッケージ版発売日は1987年4月下旬、書き替え販売は6月予定とチラシを打ったものの、すぐ発売日未定となり、 そして1988年初頭に発売中止が報じられました。
画期的な大作の予感がしていたのにもったいないなぁ…。…大風呂敷を広げすぎて実現不可能に陥ったとか?


開発中のゲーム画面。


エイリアン2
1987年5〜6月発売予定、DOG。
シューティング系アクションゲーム。
なぜエイリアン「2」かというと、映画「エイリアン2」をゲーム化したものだから。 なので「1」のゲームは存在しない。
最初はスクウェアからカセットで発売予定とされていたものの、 1987年初頭にDOGブランドでディスクでの発売へと変更。
しかしずるずると発売が伸びていき、88年初頭に発売中止を発表。

しかしこれ、発売中止になったのに、時々ヤフオクに出品されている。
ファミマガのコラムによればソフトの開発サンプルは任天堂に200本納品するらしいが、そのうちのいずれかが流出したものなのかもしれない。


ちなみにMSX版も存在し、そちらは無事発売されている。
 
ディスク版サンプルの画像。MSX版と似ている。
同じようなゲームになる予定だったのかもしれない。


以下のDOG(スクウェア)の3タイトルは写真が無いのでリスト形式で紹介。
シカゴ・コネクション 1986年。メーカーはDOG。
FBIとギャングによる騙しあいを繰り広げる推理ゲーム。
ゲームの舞台は1930年のアメリカ・シカゴ。 凶悪犯罪を繰り広げるギャングを取り締まるべく、FBIは全国から選りすぐった捜査官を投入。 一方ギャング側は、悪の科学者マッド・K・ウェルズが発明した透明人間になる薬を使ってFBIに対抗する…というストーリー。
1986年末に発売中止に。
ヒスパーニ 1986年、DOG。
アクションRPG。メインランドとサーバーランドという2つの世界を舞台に、 悪者マオーツを倒して、 世界を自由に創造するというクリートクレイと姫とを取り戻すのが目的。
1986年末に発売中止に。
Dark Side of the moon 1986年、DOG。
こちらもアクションRPG。光の世界に侵攻してきた闇の世界。 これに対抗すべく主人公は自分を中心とした4人でフォーメーションを組み旅立つ。 …これだけ聞くと、なんとなく同社(スクウェア)のキングスナイトと似た感触が…。
こちらも1986年末に発売中止が発表されました。


Qバート
1987年、コナミ。
箱を蹴って回転させて、決められた向きにそろえるアクション系パズルゲーム。

残念ながら発売中止になってしまいましたが、実は海外のファミコン(NES)では無事に発売されています。
日本版が発売中止になった理由は 「日本の市場のコンセプトに合わないため」(コナミ・池田氏)だそう。

海外では人気が出たのか、その後SNES (海外のスーパーファミコン) でも発売されています。

画面は海外版 (画像:Moby Games)



ポケットザウルス クイズワールド
バンダイ。1987年6月発売予定。 4人まで同時に遊べるクイズゲーム。
価格は4980円。ディスクシステムのソフトにしてはちょっとお高めな印象ですが、 これは専用コントローラーが付属しているためでしょう。この専用コントローラーと ファミコン標準のコントローラーとを用いて4人で遊ぶ仕組みのようです。

ファミ通等のゲーム専門誌のほか、バンダイの総合チラシにもゲーム画面が掲載されたものの、 その後1988年初頭に発売中止が報じられました。


コズミック・システム
イマジニア。1987年に発売が予定されていた、宇宙を舞台にしたRPG。
開発に先駆けて敵キャラをユーザーから募集するコンテストが開催されました。 そして採用作品を決定してそのお披露目会まで開いたものの、 これからゲームの企画を煮詰めていくという主催者側のコメントを最後に、その後一切音沙汰なし。
そして聖書1999・ドタ君の冒険浪漫とともに1988年6月にまとめて発売中止が発表されました。
敵キャラ募集のコンテストについてはこちらにまとめています。

主人公のイメージイラスト。


ドタ君の冒険浪漫
こちらもイマジニア。 PC-88・MSXで発売された『冒険浪漫』の移植作。
初期発表時のゲームタイトルはそのまま『冒険浪漫』でしたが、後にディスクシステムからカセットでの発売へと変更されたあたりで タイトル名も『ドタ君の冒険浪漫』に改題。
発売日は1987年6月下旬 (ディスクカード) → 8月下旬 (カセットに移行) → 9月4日 → 9月下旬 → 12月下旬 → 1988年3月… と延期を繰り返していき、とうとう88年6月頃に聖書1999、コズミック・システムとともに発売中止を発表。

ゲーム内容はメトロイドのような探索型の要素を含んだ面クリア型の横スクロールアクション。 8x8画面のフィールドを探索してパワーアップアイテムを集め、ステージを攻略していくというスタイルです。
またPC版そのままの移植ではなく、ステージ3が宇宙ステーションに変更されるなど、ファミコンならではのアレンジが加えられていたようです。
なお遊べる段階のサンプルカセットが出来上がっていたという噂がありましたが…ホントかな?


ファミコン版、ステージ1のマップ画面。

ファミコン版の最初のイメージイラスト。
“ドタ君”という名前のイメージ通り。



ガラリとイメージチェンジ。


禁断の黙示録 聖書1999
「聖書」の読み方は「バイブル」。
こちらもメーカーはイマジニア。1988年発売予定。
オリジナルビデオアニメーションとの連動企画として開発されていたゲーム。 SVI製作のビデオアニメ『禁断の黙示録 クリスタル・トライアングル』(1987年7月22発売) をストーリーの前編とし、その続きとなる後編がこちらのゲーム『聖書1999』。
なお1987年7月11日には、このビデオの上映とゲームの紹介イベントが 東京飯田橋の労音会館で開催されました。

ゲームジャンルはアクションRPGのもようです。 通常はドラクエのようにフィールドや町を探索し、戦闘になると横スクロール風のアクションシーンに。 まるでリンクの冒険みたい。

イマジニアはウェーブジャックシリーズという名前で、 イラストブックやオーディオカセットテープとのセットで ディスクシステムのソフトを販売するというメディアミックス手法を用いていました。
先の冒険浪漫やこの聖書1999でも ウェーブジャックジュニアという新シリーズで同じような販売手段を採る予定だったようです。

最初は1987年7月にディスクシステムでの発売が予定されていましたが、後にカセットへ変更。 そして発売未定となり、88年6月頃に冒険浪漫、コズミック・システムとともに発売中止が発表されました。

聖書1999のゲーム画面。(ファミコン必勝本)


こちらは銀河伝承発売前のサンプル。
パッケージ内容はこのような構成に
なる予定だったのだろうか。



アレスの翼
1988年5月予定、カプコン。
ゲームセンターで稼働していた、縦スクロールシューティングゲームです。
そのままの移植ではなく、ファミコンディスクシステム版独自のオリジナル要素を大幅に取り入れられる予定だったようです。
しかしその後、1988年2月に発売中止が発表されました。

ところが、海外のファミコン(NES)ではなんと無事に発売されてしまいました。
海外だけでの発売となった理由は、
「アメリカと日本の趣味の違い・発売時期・社内調整の結果」(カプコン・人見氏)などだそう。

ついでなので余談ですが、日本ではカセットで発売が予定されていたストライダー飛竜も同じく、 日本では発売中止となりましたが海外のファミコン (NES) では発売されています。

画面は海外版 (画像:Moby Games)


アイランド・アドベンチャー
ソフエル、1987〜1988年予定。
ファミ通はシミュレーション、ファミマガはアドベンチャーRPGと紹介されています。
船のオーナーになり、船をレベルアップさせながら60の島を巡り、宝物or行方不明の父親を探すという内容のようです。
1987年秋には媒体がディスクからカセットへと変更になり、発売日も1988年に延期。そして1988年初頭に発売中止となりました。


王子ビンビン物語
イーストキューブ。
パソコン版が発売されるタイミングでファミコンへの移植が決定。 ファミコン版は1988年後半の発売予定だった。

ジャンルは自称コミカルRPG。ドラクエのようなコマンド式の戦闘を採用。ストーリーはギャグテイスト。 女好きの浮気性王子が、愛想を尽かして家出した白雪姫を探して日本全国を旅する話。

1988年4月に発売中止が発表された。


うさぎの時限の盗難事件/ハイスクール・クエスト/うさぎ次元の盗難事件
1988年、学習研究社。
何度かゲームタイトル名が変わった挙句に、1990年の年始に無期延期に。 そのうちに各ゲーム雑誌の発売予定リストから名前が消えました。ゲームの内容については一切不明です。

しかし気になることが。

この数年後、実はPC-98用ソフトとして同名タイトルのパズルゲーム(フリーソフト)が登場しました。
そしてこのゲームを紹介する書籍『フリーソフトゲーム40』が、「学研」から発行されています。
ゲームタイトル名が同じで、その紹介本の発売元も同じ企業。
…強引にこじつけますけれど、ディスクシステム版のゲームもこれと同じモノなのかもしれません。

画像はPC-98版。Webサイト
フリーソフトゲーム懐古館」さんより。


メタルクラッシャー アーディス
アスク講談社、1989〜1990年発売予定。
近未来を舞台にした、コマンド選択型のSFアドベンチャー。
世界征服を企む悪の組織に主人公・亜紀は父親を殺されてしまう。 亜紀は父の形見のロボット「アーディス」に乗り込み、悪の組織に戦いを挑む、 というストーリーでした。

その後続報もなく、1990年前半に発売中止が報じられました。


ザ・スーパーラリー
ビック東海。1988年2月下旬発売予定。
最初のゲームタイトルは「ワールドラリー」でしたが、後にザ・スーパーラリーに変更に。

真横の視点と真上からの視点の2つが同一画面内の上下に表示されるという、珍しいレースゲームです。
この2つの視点を見て土地の高低と横の進路(位置)を確認するようです。

自分の車は4タイプから選択。
コースの途中にはピットインがあり、そちらで車の整備が可能なようです。
コースは9つ。岩、山、草原、海、砂漠などがあり、 規定時間やガソリン残量などの条件を満たしてゴールするとクリア。


アーコン
BPS。
1988年9〜10月頃にディスクシステムソフトとしてゲーム雑誌の発売予定表にその名が載りましたが、その後すぐカセットへとプラットフォームを変更。 そして1989年11月に発売中止となりました。

しかし海外では中止にはならず、カセットで発売されました。
右の写真を見る限りでは、チェスや将棋などのボードゲームのように見えます。

画面は海外版 (画像:Game FAQ)


信長戦記(?)
開発はトーワチキだそうです。発売元は不明。もしかしたらトーワキチのディスクシステム参入第一弾となるソフトだったのかも?

実はファミ通やファミマガといった当時のゲーム雑誌にタイトル名やゲーム画面などの情報が掲載されたことがない、謎のソフトです。
Webサイト 「れとろゲーム懐古録」さんで 謎のゲームとしてサンプル画面が取り上げられたことで、その存在が世に知れ渡ることとなりました。
また発売中止のゲームとしては珍しく、ディスクシステム専用の書籍 「 The Complete Guide to the Famicom Disk System(※海外のみ発行)に タイトル不明のソフトとして掲載されています。

写真から伺える範囲では、ゲームジャンルはシミュレーション系RPGと思われます。 RPGのように町やフィールドで情報収集や買い物をし、 戦闘はファイアーエムブレムのようなシミュレーション方式で行うのでしょう。

ところで肝心のゲームタイトル名ですが、実は不明なのです。
それじゃ、この『信長戦記』という名前は何なのかというと…。
これはヤフオクでの出品名です。 2017年、この名前でに当ソフトの開発サンプルディスクのコピーが ヤフーオークションに出品されていました。 出品者によれば、ソフトを譲ってもらった方がこの名前を述べていたということだそうで。


エッガーランド入門編
書き換え専用ソフト。1988年8月下旬発売予定。
カセットで発売された「迷宮の復活」を元に難易度を下げた内容となる予定だったようです。

メーカー広告には最初1988年8月下旬発売予定と記載されていましたが、その後すぐ発売未定に。 その後、一部の雑誌の発売予定リストに10月予定で再掲載されました。

なお発売日・タイトル名も頻繁に変更になっており、ファミマガにて 10月上旬発売予定で『エッガーランド番外編』、 10月4日発売予定で『エッガーランドエキストラ』とそれぞれ掲載されていました。
しかしそれも結局中止となり、代わりに登場・そして発売されたのが『エッガーランド 創造への旅立ち』です(1988年10月18日)。

実のところは、『入門編』→『番外編/エキストラ』と名前を変えながら開発が続けられ、 最終的には「迷宮の復活」のイージー版であったものが新作面へと変更され、タイトル名も『創造への旅立ち』となって発売されたようなのですが、 「創造への旅立ちの発売日を8月と勘違い」された要因のソフトであるため、 今回は発売中止としてあえて掲載することにしました。


以下の5本は全てスコーピオンソフトの発売中止タイトル。
地理大冒険
/日本地理制覇大冒険
スコーピオンソフト。『マイケルのEnglish大冒険』のシリーズ作。 1987年に名前が登場してから、歴史大冒険・ホワイトペーパーとともに ファミマガでは数年にわたって発売未定に乗り続けたソフト。 1992年に発売中止が発表された。
歴史大冒険 スコーピオンソフト。こちらも『マイケルのEnglish大冒険』シリーズ。 地理大冒険・ホワイトペーパーとともにファミマガの発売予定表に長く君臨し続けた。 ファミ通では早々に名前が消えている。
ホワイトペーパー スコーピオンソフト。 画面の中に文字を書いたり問題を作成したりできる画用紙のようなソフト。 1987年後半に名前が登場。 これも地理大冒険・歴史大冒険とともに1992年に発売中止を発表。
KKT 血に犯された女 スコーピオンソフト。 1991年初頭に名前が登場。3月発売予定と発表されたもののすぐ発売日未定に。
ディスク2枚組という大作アドベンチャー。 前編後編という形で2枚必要なソフトは存在しているが、2枚で1本のゲームというソフトは存在しない (※任天堂非公認ソフト除く)。 このKKTが発売されていたら唯一の2枚組ソフトになったのに…。
SLIPPER スコーピオンソフト。 こちらも上のKKTと同時に発表があった。1991年5月発売予定とされたが、これもまたすぐに発売未定に。
ゲームジャンルはシューティングとのこと。 1992年に発売中止の報があった。


探偵神宮寺三郎・時の過ぎゆくままに……(前編&後編)
神宮寺三郎シリーズの4作目で、1990年9月28日にカセットで発売されたソフトの移植作品です。
前後編に分けて書き換え専用ソフトとして発売する、とファミマガ1991年の各号に掲載されました。 前編は1991年5月に書き換え開始、後編は1991年6月に書き換え開始予定とされました。

が、いざその時になっても書き換えが開始されないまま月日は流れていき、ファミマガの6月21日号では予定表から名前が消えてしまいました。







おまけ

◆ディスクシステムからカセットに変更して発売されたソフト
なので発売中止ソフトではありませんが、資料として掲載。


戦いの挽歌
1986年、カプコン。
発表からわずか1か月を待たずしてカセットへ変更。 ファミマガ1986年9月19日号の欄外で発表。


皇帝の闇/上海

ディスク版の時点でのサンプル画像。まだ背景が無い。
1987年、サンソフト。
最初に発表されたタイトルは『皇帝の闇』という渋い名前だったが、 後に『上海』に変更された。
名前が変更になった後もしばらくはディスクシステムで開発が続いていたようだが、 やがてカセットに変更、そのまま発売された。

余談だが、「上海II」も最初はディスクシステムで開発がスタートしたらしい。


ウルティマ 恐怖のエクソダス
ポニー。ディスク版のときの名義は単に『ウルティマ』だけだった。
フジサンケイグループのイベント「夢工場」とのタイアップ作品で、 イベント開催開日である1987年7月18日に発売される予定だった。 メーカーのポニー (ポニーキャニオン) はフジサンケイグループの関連企業である。
ディスクはAB面の両方を使用。内容はウルティマ3をベースに、1と2の要素を加えたもの。
その後ディスクからカセットへと変更を発表。 しかしイベント開催期間には結局間に合わず、カセットで発売されたのは10月9日。


エアーフォートレス

ディスク版のゲーム画面。
HAL研究所。
カセットとして発売されたのは1987年8月だが、その直前までディスクシステムでの発売とされていた。 実際にかなりのところまでディスクシステムで開発が進んでいたのだろう。 サンプルディスクが中古市場に流出している。


アテナ
カセットからディスクへ変更された頃の、開発中のゲーム画面。
この後、1987年3月頃に1メガカセットへの変更が発表された。

そういえばSNK謹製のショートマンガもありました。
当時のファミコン雑誌の他、SNK発行の攻略冊子(ファミコンの攻略本ではなくゲームセンターに置いていた操作マニュアルなのだとか)にも掲載されているそうです。


真田十勇士
コトブキシステム (ケムコ)。
ディスク版は1987年10月中旬予定だった。

ディスク→カセットになった際、シナリオ・グラフィックが一新された。
また領地経営のような要素も追加された。

←の写真は中止になったディスク版。


ザ・マネーゲーム

ディスク版の画面。後に
発売されたカセット版は用語が日本語に。
ソフエル。
最初は1987年8月にディスクで発売予定だった。それが10月に延期され、その後カセットへと変更。

実はディスク版の原本であるマスターディスクが任天堂に存在していたことからゲームは完成していたと思われるのだが…
カセットの方が採算がより大きく採れるらしいので、それが変更の理由だろうか。

もっともカセット版と比べると、ディスク版にはゲーム開始時の説明が無かったり、 表記が英語だったり、画面がややシンプルだったりすることから、 カセット版の発売までにゲーム内容がよりブラッシュアップされていった事が判る。


あと、リストだけで紹介。
ザ・ブラックオニキス BPS。 1986年にディスクシステムソフトとして発表。その後すぐカセットに変更になったものの、そこから発売されるまでが長かった…! スーパーブラックオニキスの名で1988年にようやく発売。
飛龍の拳(VSモード)
/飛龍の拳2
カルチャーブレーン。
最初『飛龍の拳 (VSモード)』の名前で登場するが、 すぐ後に『飛龍の拳2』に。
ポケットザウルス 十王剣の謎 バンダイ。
ディープダンジョン3 スクウェア。ディスク版の発表時はDOGブランド名義。
キャプテン翼 テクモ。
とびだせレーシング スクウェア。 ハイウェイスターに名前変更。そしてカセットへ。
エクスプローラー コトブキシステム (ケムコ)。 インドラの光に変更。発売はカセット。
SDガンダム2 バンダイ。正式には『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ2』。 1988年2月の初発表時にはディスクシステムで発売予定となっていた。6月にカセットに変更し、発売日も来年に延期。
大戦略 ボーステック。
レインボーアイランド タイトー。1988年初頭にディスクカード予定とされた。